一般財団法人 協済会

        患者様とともに  みなさまとともに

 


財団法人協済会の沿革

1.財団設立の経緯

 

 財団法人協済会は、北海道帝国大学の職員様及び学生諸氏の間の親睦を

 

図り、学事上及びその他の便宜を与え並びに附属病院入院患者様の救恤を

 

もって目的とし、大正10年に事務官工藤直方の寄附金600円を基金として

 

、文部大臣の認可により設立されました。

 

 

 当初は、患者様・附添人様・学生諸氏及び職員様等のために、委託にて

 

日用品の販売、理髪、荷物運搬、医院構内の患者様輸送、院内の下足預り

 

及び御遺体搬送を行い、直営にて牛乳販売を開始致しました。さらに入院

 

患者様のため附添婦の斡旋・食堂の開設・売店の直営切換、三等郵便局の

 

設置等を行う一方で、大学の学資支弁の困難な学生及び生徒諸氏には奨学

 

金の貸与を、患者様・職員様及び学生諸氏の慰安のため温室の寄附等の事

 

業を行いました。しかし、第二世界大戦の激化により物資配給統制が強化

 

されると、売店、食堂で販売又は使用する物品も入手困難をきわめ、売り

 

たくても売るものがない状況におかれましたが、職員一同の創意工夫に

 

より、細々ではありますが事業を継続することができました。

 

 

 終戦後においても数年間はこのような状態が続きましたが、やがて物品

 

も出回るようになり、老朽化病院の改築工事が竣工するに従いまして本会

 

の事業も、美容室の新設、保険調剤薬局の開局、後年廃止とは致しました

 

が喫茶室の新設及び基準寝具業務の取扱いなど、患者様、職員様、学生諸

 

氏及び見舞人様等の福利厚生施設としての役割を十分に発揮できるよう展

 

してまいりました。そしてその利益は、ご利用下さった皆様のお役に立

 

てるよう福利厚生施設用建物の寄附というかたちで還元させていただきま

 

した。

 

 

 昭和60年代には保険調剤薬局を北大病院の構外に移転し2店舗を開設致

 

しました。その後北大病院は、北大病院再開発事業に基づき、平成元年に

 

は外来診療棟、平成6年に病棟、平成9年には中央診療棟と順調に整備され

 

、それに呼応するように本会関連事業も病院側より多大な配慮を賜り、患

 

者様のニーズにあった最適な場所での事業展開が可能となりました。

 

平成10年には本会創立75周年記念事業として「温室」を寄贈し、平成23年

 

には90周年事業として北海道大学フロンティア基金を通じて北海道大学病

 

院および医・歯学部などに1億1千万円の寄附を行いました。